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読み聞かせの効果とは?おすすめの方法と年齢別絵本も紹介!

読み聞かせ 効果

「読み聞かせには具体的にどのような効果があるの?」
「子どもに読み聞かせをする際に注意すべきことは?」
「絵本を選ぶ際のポイントを教えてほしい」

この記事では、上記のような疑問をもつ保護者様や先生方に向けて、読み聞かせの効果やおすすめの方法について詳しく解説します。さらに、後半では年齢別におすすめの本を紹介します。

読み手と聴き手が一緒に楽しむヒントが満載ですので、この記事で読み聞かせの魅力を一緒に確認していきましょう。

目次

読み聞かせの効果

読み聞かせは、子どもたちにさまざまな良い影響をもたらします。以下に、その具体的な効果について紹介します。

(1)精神状態を穏やかに保てる

読み聞かせは子どもたちの精神状態を安定させる効果があります。保護者様や先生の声は子どもたちにとってなじみやすく、安心感をもたらす要素です。

愛情たっぷりに優しい声で読んでくれるのは、子どもたちの幸福感を満たすことでしょう。ゆったりとした気持ちで子どもたちに語りかけることで絆が深まり、子どもたちは「愛されている」といった実感を得ます。

安心できる雰囲気や環境は、子どもたちの自尊心や情緒の発達に効果的であり、精神的な健康を育む要素となるでしょう。

(2)脳が活発になる

0歳児から10歳くらいまでの成長期において、脳は大きく変化します。最初の段階では未発達で情報伝達が遅く、遠くまで伝わりにくい状態ですが、絵本の読み聞かせによって神経の発達が促され、情報伝達が飛躍的に速くなります。

脳科学的な実験では、感情を司る大脳辺縁系が活動していることが明らかになりました。

読み聞かせは他者とのコミュニケーションを促し、共感する気持ちや愛情を育みます。この時間は子どもたちの安心感につながるとともに、脳の発達にもより良い影響を与えるのです。

(3)好奇心を育む

絵本の読み聞かせは、子どもたちに新しい知識や世界を紹介することで、知的好奇心を刺激します。好奇心は知的好奇心や対人好奇心、知覚的好奇心などに分類され、モチベーションに関わる要素として注目されています。

絵本を通じて知らなかったことや新しいアイデアに触れることで、子どもの好奇心が育まれ、学びへの興味が促されるでしょう。

好奇心はやる気を引き出し、脳機能を活性化させる効果があります。絵本に触れることで子どもたちの好奇心がかき立てられ、楽しみながら知的な成長が促進されるのです。

(4)豊かな感受性が育まれる

絵本の世界に没頭することで、子どもたちは物語の主人公や登場人物の気持ちに共感し、異なる視点から物事を考える力が育まれます。人の気持ちや風景を想像したり、新たな感動を得たりする機会は、子どもたちの感受性をより豊かにするでしょう。

こうした経験が人間関係における理解力を培い、他者を尊重したり共感したりする際の基盤となります。多様で多感な世界観を提供する絵本は、柔軟な考え方や自由な発想力を育て、子どもたちの幸福感を醸成するものと考えられます。

(5)他者と時間や空間を共有できる

親子の読み聞かせは1対1の関係性ですが、幼稚園や保育園などクラスの友だちと一緒に経験する読み聞かせにも大きな価値があります。ほかの子と同じ空間で楽しむ過程を通じて、互いに時間や喜びを共有し、心の絆を深められるでしょう。

また、親子の読み聞かせでは保護者様、集団での読み聞かせでは先生など、読み手もリラックスできる効果があります。日々の喧騒から離れ、子どもたちに心を込めて読み聞かせる時間は、大人にとっても安心感を得られる貴重なひとときです。

大人がリラックスしたり幸福感を味わったりすることは、子どもたちの精神面にも良い影響を与えることでしょう。

以上のように読み聞かせがもたらす効果は多岐にわたります。ストーリーの中で広がる世界は、子どもたちに心の安定感や成長への基盤を提供し、子育ての一環として重要な役割を果たしています。

読み聞かせのポイント 〜準備段階〜

読み聞かせは準備段階をしっかり整えることが大切です。たとえば、以下のポイントを参考にしてください。
※ここでは親子間の読み聞かせを例に挙げますが、幼稚園や保育園でも状況に応じて工夫してみてください。

  • 読み聞かせのタイミングを考慮する
  • リラックスできる場所を選ぶ
  • 状況に合う姿勢で読んで聞かせる

読み聞かせタイムとして入浴前や就寝前など、各家庭に合わせて設定してみましょう。たとえば、子どものイヤイヤ期が始まったら読み聞かせへといざなってみます。気持ちが落ち着いて、次の行動に移しやすくなるかもしれません。

読んで聞かせる際は、ソファやベッド、ふわふわのマットなど心地よく感じられる場所を選びましょう。場所に合わせて体勢を変えてみます。親子で一緒に寝転んだり、子どもを膝の上に座らせたり……。保育園であれば、先生と子どもたちが向かい合わせに座ります。

子ども同士が集団で並んで参加する読み聞かせでは、お母さんに抱かれているような密着感を持てるため、子どもたちへの癒し効果も高まるでしょう。

読み聞かせのポイント 〜読み聞かせ中〜

子どもたちに絵本を読み聞かせている最中では、以下のポイントを念頭において進めると効果的です。

  • 子どもが見やすい位置で絵本を持ち、動かさないようにする
  • 子どもの反応を見ながら余裕をもって読む
  • オーバーなリアクションや大げさな抑揚は避けたほうが良い

まず、絵本の表紙が見えるように片手で下部を支え、もう片方の手でページをめくりやすくしましょう。絵本はなるべく動かさないことが大切です。絵に夢中になって聞いている際に絵本が揺れ動くと、子どもたちの集中力が切れてしまう可能性があります。

さらに、子どものペースに合わせて余裕をもって読むこともポイントです。読むスピードやページのめくり方を子どもたちに合わせるなど、臨機応変に対応しましょう。絵本の内容によってもスピードを調整する必要があるため、事前に絵本を読み込むことをおすすめします。

読み聞かせをする際「抑揚をつけなければならない」と意識しがちですが、過度なリアクションは子どもたちの思考や感動を遮ってしまうかもしれません。適度な抑揚や声色で子どもたちの心に程よく響かせ、絵本の魅力を引き立てるようにしましょう。

読み聞かせのポイント 〜読み聞かせ後〜

読み聞かせをした後に、子どもたちに「どうだった?」と聞く場合があるかもしれません。ただ、子どもたちに感想を求めるのは避けた方が良いでしょう。

その理由は、子どもたちが絵本の世界に浸っている場合があるためです。感想を求められると、子どもたちは言葉にしにくい感情を抱えてしまい、余韻を味わう大切な時間が損なわれてしまいます。また、いつも感想を求められると、読み聞かせの最中に「どんな感想を言おうかな」と考えながら聞くこととなり、読み聞かせの効果を十分に得られなくなります。

もしも子どもたちから自発的に感想を話す場合は、興味深く耳を傾け、共感する姿勢を保ちましょう。子どもたちが自由に感想を話せることは、読み聞かせに対するポジティブなイメージにつながります。

年齢別読み聞かせにおすすめの本

子どもたちの成長にさまざまな効果をもたらす読み聞かせ。ここでは、年齢別に読み聞かせにおすすめの本を紹介します。

(1)0歳児

0歳児におすすめしたい絵本は、視覚的な刺激や触感に富んだものです。大きめの色彩やシンプルな模様など、コントラストのある絵柄が視覚の発達を促します。また、触り心地の良い布絵本や立体感のあるページが感触を楽しませてくれるでしょう。

さらに音の出る仕掛けやリズミカルな文言(ポカポカ、コロコロなど)が聴覚に程よい刺激を与え、言葉の発達に効果的です。

短く簡潔な文章で日常の簡単な言葉を交えている絵本、愛らしいキャラクターや動物たちの生活を描いた絵本などが理想的です。

(2)1~4歳児

この時期の子どもたちは身体の成長だけでなく、心と脳の発達が著しいころです。成長を豊かにサポートするために、子どもたちが「楽しい」と感じる絵本をくり返し読んで聞かせましょう。

1~4歳児におすすめの絵本は、声に出した時の言葉の響きやリズム感が心地よく、シンプルなくり返しや理解しやすいストーリーです。子どもたちはくり返し聞くことで暗記してしまうでしょう。

文章と絵が調和し、テーマがわかりやすく、豊かな描写が特徴の絵本は子どもたちにとって親しみを感じられます。また、読み手が声色や表情などを豊かに表現したり、楽しさや興味を引き出したりするのがしやすい絵本も候補に挙がります。子どもたちはその世界に引き込まれながら、想像力や創造性を育んでいくことでしょう。

(3)5歳児以降

5歳以上の子どもたちには、少し長めで冒険心をくすぐるものがおすすめです。想像力を育て、さまざまな経験を通じて問題解決の力を養います。

長編童話を複数回に分けて読み進めるのも良いでしょう。次の展開を楽しみにする工夫も効果的です。難易度がやや高く、長めのストーリーに挑戦することで、脳の発達に合わせた理解が進むと期待できます。

このほか、昔話やシリーズものなども絵本の幅を広げる際に活用できます。興味のある分野や絵の好みも考慮して、子どもと一緒に選ぶと楽しいでしょう。

年齢別に紹介しましたが、読者の方々のなかには「赤ちゃんのころから読み聞かせをしていなかった」と後悔する保護者様がいるかもしれません。しかし、結論をいえば読み聞かせは何歳からでも可能です。脳には可塑性があり、変化する力を持っています。

また、3~4歳くらいまでに図鑑に触れると効果的であるといった報告もあります。植物や動物、乗り物など子どもたちが興味を示すものを見せるなど柔軟に対応していきましょう。

何より重要なのは「無理せず楽しむこと」です。脳は楽しんでいると活性化されます。子どもたちが興味を示したものに対して大人も一緒に関わり、共有することで子どもたちの成長と絆を深めていきましょう。

読み聞かせで子どもの成長を豊かに

読み聞かせは、子どもたちの成長に大きな効果をもたらします。心地よい声で語られる時間は、子どもたちにとってリラックスできるひとときです。

ただし、大人が選んだ本を強要したり読後の感想を求めたりするのは、読み聞かせに対してネガティブなイメージを植え付けてしまうでしょう。

読み聞かせの効果を発揮するためには、読み手と聴き手が一緒に楽しむことが大切です。リラックスできる空間でゆとりともって読み聞かせることで脳が活性化され、心の絆も深まります。本記事で紹介したポイントを参考に、ぜひ読み聞かせに挑戦してみましょう。

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