子育て世代のためのライフスタイルメディア

読み聞かせはいつまでやるの?やめる理由や一人読みに移行させる方法

読み聞かせ いつまで
目次

読み聞かせはいつまでやるのがいいの?

知的好奇心が膨らみ集中力や語彙力の向上など、多くのメリットがある読み聞かせを幼少期から取り入れているご家庭は多いでしょう。
学術面以外にも、読み聞かせをすることでお子様の興味がどこにあるか発見できて、習い事や将来の教育方針に活かせたり、親子間のコミュニケーションにもなったりします。
そこで気になるのはいつまで読み聞かせを続けるべきかという問題です。

読み聞かせを卒業するタイミング

現状として、自分で文字が読めるようになる幼稚園の年中〜小学校の低学年頃に読み聞かせを卒業して、一人読みに移行させるご家庭が多いです。
実際に談社コクリコが調査した「絵本の読み聞かせはいつまでしていましたか?」の質問では、年長32.8%・年中以前26.9%・小学1年生19.4%の順で回答が集まりました。
同調査の「子供が自分で本を読めるようになったと感じたのはいつ頃ですか?」の質問の回答が年中〜年長で50%以上を占めています。
2つの調査結果から、お子様が自分で本を読めるようになったら読み聞かせをやめているご家庭が多いことが伺えます。

読み聞かせは続けることも大切

読み聞かせと一人読みは、それぞれ違ったメリットを持っているため、一人読みに移行するために完全に読み聞かせをやめる必要はありません。
実際に小学校では高学年になっても「読み聞かせの時間」があったり、国語の授業で物語のナレーションを聞いたりする時間があります。
読み聞かせは、起承転結を正しく理解したり物語を想像するために集中できたり、一人読みにはない要素があります。
一人読みができるようになったお子様に対しても、上手に読み聞かせをするタイミングを作って想像力や語彙力の向上につなげましょう。

読み聞かせをやめる理由とは?

読み聞かせには一人読みをするよりも想像力が向上し、ストーリーに集中できるなどのメリットがありますが、いつまでも読み聞かせだけを続けるわけにはいきません。
そこで、読み聞かせから移行して一人読みを始めるべき理由についてお伝えします。

語彙力が鍛えられる

絵本や紙芝居を読んでもらうときは、文字ではなくイラストに集中してしまうため、言葉や文章を理解することはできても文字を読む訓練にはなりません。
一方の一人読みでは、ひらがな・カタカナ・漢字の読み方や単語の意味、文章の区切りや流れを正しく理解する能力が身につきます。
読み聞かせでは得られない文章構造や論展開を考えるようになり、読めば読むほど語彙力の向上につながります。

脳の活性化により記憶力の向上につながる

一人読みで音読(声に出して本を読むこと)をすると、脳の前頭前野が活性化されるとの研究が発表されています。
前頭前野は、「記憶する」「考える」「アイデアを出す」「感情をコントロールする」「判断する」「応用する」などを司る重要な脳部分です。
本格的に勉強が始まる前の時期から声に出して一人読みをする習慣を身につけておくことで、自然と勉強への苦手意識を薄められるとも期待されています。

自己肯定感が高まる

一人読みは「1冊の本・絵本・紙芝居を読み切った」と明確な結果が出るため、何かを達成することに対する自己肯定感を高められます。
保護者の方が「一人で読めてすごいね」「最後までがんばったね」とお子様を褒めてあげるきっかけ作りにもなるでしょう。
読み聞かせのときとは違った親子間のコミュニケーションが取れるため、交流が希薄になる心配もありません。

一人読みに移行させる方法

お話を耳で聞いてイラストを見たり頭のなかで想像したりする読み聞かせに対して、一人読みは文字を追って意味を理解しなければならないため、難しく感じるお子様も多いでしょう。
「読み聞かせは好きだったけど、一人読みは嫌い」となって、読書離れしてしまう事態を避けるためにも、一人読みに移行させる方法には工夫が必要です。
ここからは、お子様が楽しく一人読みを始められるように保護者におすすめのポイントをお伝えします。

本のある環境を身近にする

まずは、本に対する抵抗感を最小限に抑えるための工夫として、普段から本・絵本・紙芝居・図鑑などを身近に感じられるようにしましょう。
リビングなどの生活空間に本棚を設置して、何気ない隙間時間にお子様が本を手に取れるようにするのがおすすめです。
もしくは、週1回などのペースで本がたくさん並んでいる図書館に行って、読みたい本を自由に読める楽しさを教えてあげる方法もあります。

読み聞かせで知っている本の読む練習をする

文字を読むのに慣れていないお子様が一人読みに挑戦するのであれば、まずはストーリーを理解しやすい簡単な本がおすすめです。
過去に何度も読み聞かせをした本があれば、ストーリーがわかっているため、文字を読むことに集中しても本そのものを楽しめます。
今までは聞かせてもらっていた本を読めるようになったことを褒めてあげると、自発的に一人読みをしたい気持ちを芽生えさせることもできるでしょう。

黙読ではなく音読する

読み聞かせでは、イラストを目で見て保護者の読む言葉を耳で聞いていたため、自然と視覚と聴覚が刺激されていました。
一人読みに行こうした途端、文字を目で追うだけの黙読にすると、聴覚に伝達される情報がなくなり、集中力の低下や刺激の減少などにつながる可能性があります。
また文章を理解できずに、文字を目で追うだけで一人読みが終わってしまうと集中力や語彙力などが身につきません。
より一人読みで得られる能力を最大限にするためにも、しっかりと声に出して読むように指導しましょう。

うまくできなくても叱らずに一緒にやる

一人読みの目的は、スピーチやナレーションのように「上手に読むこと」ではありません。
日本語のリズムや文章の構造を正しく理解して、「読む力」「話す力」を身につけることが目的です。
文字の読み方を勉強している最中であれば多少の読み方を間違えていてもスルーし、つっかえて読んでしまってもゆっくり読むように諭すなどしましょう。
間違えたときに強く叱ってしまうと、読むときに萎縮してしまい、読書そのものが嫌いになってしまう可能性があります。

ルーティン化する

夜ごはんを食べた後・寝る前・お休みの日の朝など一人読みをする日や時間を決めて、お子様が乗り気ではなくても読書をさせる習慣を作りましょう。
ルーティン化するための声がけをするだけで、徐々に抵抗感をなくしていくからです。
一人読みが生活の一部となれば、言われなくても自発的に読書をする習慣になることも期待できます。
一人読みが好きになれば、ルーティン化せずにお子様の好きなタイミングで本を読ませてあげましょう。

読み聞かせから一人読みに移行するなら年中〜小学校低学年がおすすめ

本記事では、読み聞かせをやめて一人読みを始めるのにおすすめのタイミングをお伝えしたうえで、読み聞かせをやめるべき理由と一人読みに移行する方法を解説しました。
一般的には文字が読めるようになる年中〜小学校1年生のうちに、一人読みに移行すると、読書習慣や勉強に入り込みやすくなるでしょう。
いつまでも読み聞かせばかりをしていると、語彙力や読解力を高めるタイミングを逃してしまうため、一人読みに移行する時期も考える必要があります。
読み聞かせは好きでも一人読みが苦手なお子様は多くいますが、本を読むことの楽しさを教えてあげられるように工夫してアプローチしてみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次